リクエストNovel
□過去の拍手お礼文
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高校生です
両思い期
2本だての2つ目
◆ 雨の幸せ ◆
「くーろぬま!」
「風早くん!!」
今日は風早くんに誘われて、一緒に帰る約束をしていた。
「帰ろ?」
「う、うん!!」
こうして一緒に帰れて、幸せだなぁ……
「……黒沼?」
あっ!!考え事をしてたら!!
「……あ、ごめんね?風早くん!!」
「ううん!!行こ?」
二人で下駄箱へ向かうと、外のコンクリートの地面に丸いシミが浮かんできた。
「……あっ」
思うと同時に、雨が音をたてて降り出した。
「うわっ!!……黒沼、傘持ってる?」
「あ、うん。折りたたみなら」
「……そっか。俺も傘置いてあるから、取ってくるわ!」
そう言うと、風早くんは傘立ての方に傘を取りに行った。
…………そっか…
「おまたせ!!」
「……ううん!」
「どうかした?」
「……えっ?」
「さっき、考え事してるみたいだったから……」
み、見られてたんだ……!
「……雨だから、今日は手繋げないなぁって思って……」
「!!」
「一緒に帰れるだけでも幸せなのに、欲張りになっちゃって……」
……言ってしまった
言うつもりはなかったのに、風早くんの真っ直ぐな眼差しに負けてしまった……
「黒沼が欲張りなら、俺の方がもっと欲張りだよ」
「えっ?」
「毎日黒沼と帰りたいって思ってるし、さっきだって……」
風早くんはそこまで言うと、口元を手で隠してしまったため、何を言っていたのか聞こえなかった。
……さっき?
考えていたら、風早くんに手を握られていた。
「!!」
「これなら手、繋げるよ」
そう言いながら風早くんは、持ってた傘を開いて、私の手をひいて、傘の中に入った。
―― 距離0の雨の幸せ
*・*・*・*・*・*
梅雨入りしましたからねぇ…
ふと思い付きました。
季節はいつなんでしょう←
風早は相合い傘したかったんですよ
よかったね叶って←
10.06.26〜10.07.23まで
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