Novel
□恥<<嫉妬≦愛
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――俺以外の誰かに見つかる。
そんなこと、前から思っていた。
◆ 恥 << 嫉妬 ≦ 愛 ◆
桜も見ごろを終えた頃。
教室に向かう途中だった俺は、ある話を聞いてしまった。
「なぁなぁ、俺、気になる先輩できた!!」
「へー、誰、誰!?」
「3年の黒沼先輩!!」
「あの呪いとかの噂のある!?」
「そーだけどさ!……笑顔が可愛かったんだよ!!」
「へー……」
「それでさ!……」
さっきの後輩は、1年だったようで、今や公認となっている、俺と黒沼が付き合っているのを知らないようだった。
――さっきの後輩の話には続きがあった。
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