An offering
□【 HUG 】
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いつの間にか、きみの姿を目で追う自分に気付いたのは、いったいいつだったろう。
きみが春にプロデュースされることになって、必然的に俺もギターで楽曲に参加することが増えた。
うまくいかなくて落ち込んだり、思うように歌えて満面の笑みをみせたり、逆に春に怒られて泣きそうになったり・・・・・くるくると表情の変わるきみから、いつの間にか目が離せなくなってた。
本当は・・・・・・・・・・・・・・素直に気持ちを伝えたい。
だけどそうすることで、もしかしたら春の事を想ってる君の笑顔を曇らせるようなことになったら・・・・・。
そうすることは不本意なことで、でも少しでも君のそばにいたくて・・・・同じ舞台に立つために俺が企画したJADEとのコラボ。
JADEのリーダーとしての、ある意味で職権乱用かもな。
企画したのは俺だから、きみと話すことも増えるし。
強引に曲作りにも参加してもらって、歌詞を書いてもらった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これって、春・・・・・のことなのかな。
やっぱそうだよな。
なんだ・・・・2人が思いあってるの、確認しただけじゃんか。
きみが何か言いかけてるのを振り切って、その場から逃げ出した俺。
すげー、かっこ悪いよなぁ・・・・・こんな俺。
でも、なんで・・・・・・・・・・・・俺が離れようとすると、君は悲しそうな顔をするんだろう・・・・・。
きみが想ってるのは、春・・・・なんだろう?
俺の家に来たことで週刊誌に書かれて、マスコミに囲まれて怯えてるきみ。
きみが悪いんじゃないのに・・・・・・俺のせいなのに・・・・・。
気付いたら彼女にたかるマスコミの輪を掻き分けて、「俺が一方的に好きなんだ」と言って抱き寄せてた・・・・・・。
『あの歌詞は・・・・夏輝さんの事を想って書きました・・・・・・・』
なんかほんと、自分の勝手な思い込みが情けなくて・・・・・。
誰にも触らせたくない、春にだって誰にだって絶対に渡せない。
もう一度抱き寄せて、耳元で囁くようにして告げた言葉は【 I love you 】の一言だけ。
でももう絶対に迷わないから・・・・離さないから・・・・・・ずっと俺のそばにいて?
きみを誰よりも愛してるよ・・・・・・・・・・・・・。
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2009-8-26 【 HUG 】by東方神起