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□A wave to be connected
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returus to the sea……
ジリリリリィ━━━。
夜が明け始めた頃に、目覚まし時計が鳴り響く。
いまだに、鳴り続ける時計を殴りつけながら、携帯を開く。
ここの所、繰り返しているその行動は馴れた物で、目当てのサイトを直ぐに開く事が出来る。
毎日繰り返し見ているサイトは、波情報サイト。
サイトを見ながら服を着替え、ベランダに干してあるウエットスーツを掴み取る
波情報を信じていない訳ではないが、波が悪いと表示されていても自分の目で確かめな事には、いてもたってもいられない。
何よりも、海に行きたい理由がある。
ウエットスーツをプラスチック製の箱に、押し込む。この箱は、ウエットスーツを脱いだり、洗ったりする時に使う物だが、ウエットを詰めて、運ぶ事も出来る優れ物だ。
ウエットを詰めた箱を、原付の足場に乗せて、脇にサーフボードを抱える。
普通のサーファーは、車で移動する物だけど、俺はフリーターで金も無い。
幸い俺の家からは、海が近いから移動は、もっぱらこの原付だ。 チャリンコサーファーならぬ、原付サーファー。
エンジンをかけて、アクセルを握る。
逸る心を抑え
海へ走る━━━━━━━
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