text.D

□孤高の総督―待ち伏せ―
1ページ/3ページ




まだ太陽が高く昇っている真昼のかぶき町、そのかぶき町の路地裏で、塀に凭れ煙管を吹かす。


凶悪テロリストとして、指名手配されている俺が、真っ昼間から危険をおかしてまで、かぶき町にいる理由は一つ―――――――――



テロ活動の最中に一目惚れした男、土方 十四朗に会いたいが為。


以前、自分の船で酒を呑もうと土方を誘った。
いざ、土方が来て酒を呑もうとした時土方の携帯が鳴る、


「高杉悪い、今日仕事になっちまったから……、」


そう言い残し、土方は帰って行ってしまった。


そして、その日以来、土方の仕事が忙しいらしく携帯も繋がらない。


鬼兵隊の部下を使って、土方の見回りルートを調べさせ、久し振りに土方に会う為……むしろ土方を一目見る為に此処で待ち伏せをして居る。


ていうかっ、あれだろっ。土方が仕事忙しいってのは、攘夷志士達がテロしてんだろっ。ふざけてやがる。俺と土方の時間を邪魔しやがって、真選組が攘夷志士捕まえる前に、鬼兵隊で攘夷志士達を潰してやりてぇ――――――っっ!!


其れって良い考えじゃね、攘夷志士潰しゃあ、土方は喜ぶし、暇になって俺と会う時間も出来る…………。俺、スゲーよ、頭良すぎ。




「おーい、低杉なにやってんですか?」




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ