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□嘆き叫べど陽は昇る
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「ああいうのがタイプ何ですかィ?」




かぶき町の見廻り最中、沖田が何気無く呟いた言葉に一瞬眉を寄せ土方が煙草に火を着けながら答える。



「ああっ?別にタイプじゃねぇよ…………」


「…………そうですかィ」

逸れにしちゃあ、この頃やけに紅い着物を着た人間を見る度、目で追ってるじゃないですかぃ。
そう続く筈の言葉を飲み込み、何時も通りの見廻りを続ける。



何時から何か覚えちゃいねぇが、紅い着物を着た人間を見る度に土方さんの目が揺らぎ、その姿を追う様になった。
その理由を俺は半ば分かっているのに、知らないふりを続けている。



その意味を



その土方さんの想いを、俺が言葉に出してしまったら



全部が終ってしまう気がしたから――……………
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