激短編
□風呂場での出来事
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わしわしとシャンプーを終えた僕はトリートメントの容器を取ろうと手を伸ばした。
だがその手に触れた物は…トリートメントには程遠い、ふにゃんとした感触の物だった…。
これはなぁに?
僕は更にぴたぴたっとそこを触りまくった。
んっ…………
この感触は……
ずぶ濡れの髪をかきわけて、怖々と僕は目をあける。
「い━━━っ!」
僕は慌てて手を離す。
アスランが裸で僕の目の前に立っていた。
「アっ、アスラン。こんなとこでいったい何してるの?」
「いや。たまには一緒に入ろうと思ってな」
「たっ、たった、たまにはって…」
「いいじゃないか。昔は良く一緒に入ってただろう?。背中、流してあげるから」
「い、いーよ。ボク幼稚園児じゃないんだから、それぐらい自分で出来るよっ」
「何も恥ずかしがる事ないじゃないか。それにお互い良く見慣れた身体だろう?」
…と言っても少年時代…まぁ…正確には中学一年ぐらいまでの話で、その後はお互いクラブ活動や週末のバイトとかで忙しくて…
…ってか、もう良い大人なんだし一緒にお風呂なんて、しかも自宅のなんて普通なら入らないよね
「それにしても随分見ない間に立派になったな」
アスランの指先がぴんっと僕のモノを弾いた。
「い━っ!」
僕は慌てて立ち上がった。
「おおっと。逃げるつもり?」
アスランの逞しい腕が壁に押しあてられ、僕の逃走経路は遮断された。
「冷たいなぁー。そんな、そっけない態度とったりして…」
「そ、そんな事言ったって…。いきなり…」
僕のモノを………
「ふーん。照れてるのか。いい子なんだがっ、キラには一つだけ悪い所があるよね」
「…な、なにっ…」
「素直にならないといけないなぁ」
「ア、アスラン?」
いきなりアスランは僕の突起物を強く…ちゅうっと吸い始めた。
「なっ、アスランっ。何してっ」
「………」
「やっ、止めてよっ」
どうしちゃったの?今までの知ってるアスランの顔とは違ってすごく険しい表情をしてる。こんなアスラン初めてだ。
それより何よりも……
こ、怖い…
変な恐怖感と威圧感がアスランの身体全体から漂ってくる。この感じは何?
「離してよ!アスランっ」
ちゅぱっと音を立ててアスランの唇が離れる。
するとそこにはキスマークの花が咲いていた。
「あぁーあ。もう少し濃くしたかったのに…。これじゃー3日と、もたないよ」
「………」
「さて、次はどうしよっかなぁ?」
さっきの表情と打って変わって楽しそうにニコニコしながら僕の身体をジロジロ舐めるように見てる。
ちょっと…どうなってんの?
それより…何より…
この場所から早く逃げたい。ただそれだけの思いで恐る恐る
「ね、ねぇ…アスラン…。ボク…もう上がって良い?」
「………」
「の、喉が渇いちゃって……」
…と言いかけたその唇をアスランの唇で塞がれてしまった。
「ン……っん…!」
ちょっ…い、いきなり何するんだよ!!叫びたかったが声にならない。
顔を軽くねじられると重なっていた唇がわずかに開いてしまい、そこからヌルリと舌が忍んでくる。
一瞬何が起こっているのか分からない純情なキラだったが、それがアスランの舌だと気付いた途端パニックを起こし暴れだす
「キラ!ちょっとじっとしてろって!」
一度唇をほどいて文句を言うとアスランは今度キラの顎をきつく固定して仰向かせ噛みつくようにキスを結ぶ。
「ダメっ……ぁ…ぅん。アスラ……ン……んんっ」
舌の先が自分の舌に絡み付く度、腰から下の力が徐々に抜けていく。
濡れた舌が生き物みたいに口の中の敏感な部分を探りあて、その度にキラは激しく動揺して身震いした。
口づけがこんなに感じるなんて事を知らなかった。
「ほら、逃げちゃダメだろぅ。ちゃんと舌出して!感じてんだろ?」
決めつけるような問いかけに激しく首を振って些細な抵抗を示す。
それでも口の中で動き回る舌から逃げ惑っているうち、いつの間にかキラの両腕は広い背中に縋(すが)るように添えられていた。
抵抗するのを忘れて甘いキスに酔い始めた途端、アスランの口づけが優しくなる。
「んっ……ふ」
頬の内側の柔らかい肉を舌先でくすぐるように撫でられると、ぴったり合わさった唇の隙間から勝手に呼吸が漏れてしまう。
その息の熱さを自らの皮膚で感じてしまい自分がとても興奮していることを自覚した。