BL小説

□Jの作戦、Gの憂鬱
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外殻降下作戦も一段落つき、マルクト皇帝ピオニー陛下への報告が終わった頃。
「この後、私の執務室に来てください」
みんなに気付かれないように、ジェイドがガイに耳打ちした。
そしてみんなに聞こえるように言う。
「ここ数日は忙しかった事ですし、しばらく休みましょうか」
「さんせー!」
ジェイドの提案に女性陣が応じる。
「ルーク、お茶にしませんこと?」
「ケーキを焼いたの。食べてもらえるかしら?」
ナタリアとティアがうまい具合にルークを誘ってくれる。
「ティアのケーキってば、おいしーんだよね♪イオン様もどうですか?」
どうやらみんなで行くようだ。
「では私は仕事が少しあるので、みんなで楽しんできてください」
ジェイドはとても残念そうに言った。
「それは残念です。後で持って行きましょうか?」
「いえ…お構いなく。少し時間がかかるものですから」
ティアの気遣いも今は要らなかった。
「ガイは借りていきますよ」
「えー」
ルークが抗議したが、ガイがなだめてすんなりと事が運ぶ。
「ガイー頑張れよー」
そんな台詞を残して、ルークは女性陣の後を追った。
「さて」
ジェイドはガイに向き直る。
「先に執務室に行っててください。私は陛下に用がありますから」
「わかった」
ガイはジェイドから鍵を受け取り、ひとり執務室へと向かった。
これから身に起こる事を、ガイは知るよしもなかった。
そして、後に残されたジェイドの顔には作戦が成功した証拠が浮かんでいた。



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