BL小説

□TRANQUILIZER
2ページ/8ページ



――薄い闇の中で、俺は立ち尽くしていた。
足元には血を流した男がひとり、俯せで倒れている。床には血溜まりができており、男がもう息をしていない事が頭の隅で理解できた。
見覚えのある男。いつも俺の側に居る―イトシイオレノアリス―

そこで俺はふと、自分の両手を見た。
夥しい血が、両の手にも黒いシャツにもべっとりと付いていた。
俺は悲鳴を上げた――



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ