BL小説
□TRANQUILIZER
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――薄い闇の中で、俺は立ち尽くしていた。
足元には血を流した男がひとり、俯せで倒れている。床には血溜まりができており、男がもう息をしていない事が頭の隅で理解できた。
見覚えのある男。いつも俺の側に居る―イトシイオレノアリス―
そこで俺はふと、自分の両手を見た。
夥しい血が、両の手にも黒いシャツにもべっとりと付いていた。
俺は悲鳴を上げた――
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