お題

□出口どっち?
1ページ/2ページ

《スレシカ→スレナル》






最近、何故だかやたらとあいつが構ってくる。

「どこ行くんだ?」
「任務」
「俺も一緒に行っていい?」
「ダメ」
「けち。…なぁ俺も一緒に、」
「ダメだっつってんだろドアホ!」

そりゃあもうしつこいほどに!



ちぇっと普段からは想像のつかない態度を見せるのは暗部総副隊長、黒影。

「つかおまえどうしたの、口癖のメンドクセーは」
「なに言ってんだ。ナルトに関しては面倒くさがったことねぇだろ?」
「なにさらっと本名言ってくれちゃってんの」
「これは失礼致しました、暗部総隊長、蒼綺殿」
「うわーうっざ」

表では奈良シカマルとうずまきナルト、裏では副隊長黒影と総隊長蒼綺。
腐れ縁やパートナーという肩書きはついこの間までで。

「なぁ蒼綺、いつになったら俺の気持ちに応えてくれるわけ?」
「散々応えてるじゃねぇか、お断りしますってよ」
「それじゃあ俺は納得しない」
「…そーゆーの自己中心的っつーんだよ」

どんな経緯があったかなんてのは触れないで、今や黒影にとって蒼綺は片想いの相手だ。

「あ、そういや蒼綺。さっきこんな暗号がきたんだけど」
「暗号は黒影の担当だろ。俺は任務行ってくる」
「その任務の後でいいからよ、これも目ぇ通しといて」
「はいはい」

渡された暗号文を懐にしまい瞬身で姿を消した蒼綺を、黒影はニヤリと笑い見送った。






.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ