お題

□プライドないの?
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《スレナル←カカシ》










「ナールトっ」

背後から嫌と言うほど覚えのある声を聞いて思わず眉を寄せてしまった。

「ナルトー、ナールトー、ナ、」
「うっさい!」

聞こえないふりでもしようとシカトを決め込んでいたらこれでもかというくらいにしつこく呼ばれ敢えなく断念。

「やっと聞こえたみたいだネー。てっきりナルトは耳が聞こえなくなるくらいまでストレス溜め込んでるのかと思って心配しちゃった!」
「今まさに溜まってるって気付いてる?」
「よしじゃあオレがヌイテあげる!」
「ストレスの話だろーが馬鹿ちんがぁっ!」

いやいや、てへっ☆とかキモイだけだから。
つかアンタ年上だよね?

「愛に年齢は関係ないよ☆」
「黙れ変態が」

変態ことカカシは、オレがただの部下じゃなく暗部の総括者と知ってから何故だか執拗に構ってくる。

ハッキリ言って、ウザイ。

だらしなく顔を緩ませて近付いてくるカカシの顔をグイと押し退けて深ーいため息を吐き出した。

「なーに?悩み事?」


ア・ン・タ・だ・よっ!


顔を覗き込んでくるカカシにイラッとする。

だがしかしここは平静平静…。

「…で?何か用があったんだろ?」

腐っても忍。
しかもカカシは優秀な。
やる時はやると自他共に認め信頼も得ている。
だからこそこうやって絡んでくる時もタダでは終わらない。

「ナルト…、」

話を促せば案の定ふざけた顔は一変、真剣な表情を見せた。
そしていきなり地に膝を着き、掌を着き、額を着ける。

「なっ、どした?」

所謂、土下座。

それほどまでに大事な話があるに違いない。

気を引き締めて静かに耳を傾ければ、カカシがゆっくり口を開く気配がした。

「ナルト、大事な話があるんだ」

「…ああ」

やはり、何か重大なことが…、





「お願いしますキスさせてください!」

「ねぇプライドないの?」





シネっ!




土下座する男の頭を踏んづけると気持ち悪い声を出したから反射的に奴の体を沈めた。







END.
 

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