文(リボーン)

□病室にて
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音も立てず、招かれざる客が傍らの椅子に座ったのがわかった。
「起きてるんでしょ?雲雀さんの面倒くさがり。」

仕方なく覗き込む綱吉を見ると、いたずらっ子の様な顔をしていた。
そういう顔は、出会った頃の子供時代にはむしろ見た事がない。

「何なの、用件は。」

大欠伸をしながら早く追い払うために聞いてやると、

「もちろんお礼ですよ。ありがとうございました。」

にこにこしながら、先日の対抗マフィア殲滅の礼を述べられた。
自分のアジト付近で騒がれたのが鬱陶しかっただけだが、そう言ったところでまた、そうですね、ありがとうございます、と手を取りながら重ねて礼を言われた。
人の話を聞いているのか。

「でも、せめて連絡もなしの単身乗り込みは止めてください。あなたがベッドで過ごさなきゃならないほど傷ついたのに、オレは今日まで知らなかった。」

フン、とどうでも良さそうな雲雀の返事に、綱吉が苦笑する。
話を聞かないのはお互い様だ。
返す言葉も無い雲雀が目を閉じると、沈黙が落ちる。




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