捧色の間2
□霞が知らない、本当の理由
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・・・―――「女装大会だと?」
「ああ、君達も見てみたいだろう?百合も乗り気で、喜び勇んで女の子用の衣を山のように揃えてくれた」
「百合姫が・・・」と鳳珠が呟く
「黎深、いくらなんでもそれはちょっと・・」
「大丈夫だ、案ずるな悠舜、確かに目の見えない絳攸では、観客にアピールするのは難しいだろうが、絳攸はそのハンディを補って優勝するさ。私の子だからね」
「けど、絳攸は人の気配に敏感なんだぜ?」
「大丈夫だ。私達が客席に居るのだから。本当に辛そうになったら、すぐにわかるしな」
黎深は、笑ってそう言った
要するに、あの子の可愛さを見せびらかしたいんだな・・・と、黎深以外の3人は、黎深の心を見抜いた――