泣ける2ちゃんねる

□恋人の話
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■腕時計■


僕と君が出会って幾年月流れただろう…
僕の時間の流れに君が居て君の時間の流れに僕が居る。


それは、いつの間にか常識となり、それが当たり前の様に感じるんだよ。だけど君は突然、僕の時間から消える事になるんだよね。突然、僕に告げたね。


君は病気だったんだ。余命何ヶ月なんて知らなかったよ…僕は君の貴重な時間を奪ってたんだ…だけど君は何も言わずに僕の腕をつかみ腕時計を着けてくれたね…


それから間もなくして君の時間は永遠に停まった

君がいないと言うのに僕の時間は流れている…


悔しいよ。そして情けないよ…

愛する人の為に何かしてあげなくちゃならないのに何も出来ない…

僕は、無力だ。
だから君が居なくなってから勉強してるよ。君の時間を奪った病気を成敗する為。他の人に僕みたいに悲しい思いをさせたくない為。
今も君から貰った銀の腕時計を着けて頑張ってるよ。だから君も天国で応援してね…


僕の時間は緩やかに流れ出したよ。
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