BASARA小説

□雨滴る
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「あり得ぬ…」


元就は外に出て呟いた。
はっきりいって不機嫌だ。


なぜかって?決まっているだろう。
今日から梅雨に入ったそうで、これから1週間ぐらい雨、雨、雨。


「日が出てないなどあり得ぬ…。我は日輪の申し子…」


雨などこの力で………。

そんなこと無理だと分かって、元就はため息をつき傘を差して学校へ向かった。


「元就ー!」

後ろから騒がしい声がする。


「なんだ。捨て駒が、我に話しかけるなど100年早い」

声の主は分かっている。
元親だ。

なんでこいつはいつでも元気なんだ…。



「どうした?今日は一段と不機嫌じゃねぇか…あぁそうか。今日は日が出てないからな。」



元親は何かを思い付いたかのようにニヤッと笑った。
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