小説


□迷子の猫カフェ
1ページ/11ページ

もうだめだと気付いた時には遅かったんだと思う。


好きって気持ちがあったはずなのに…。

今では顔を見るだけで罪悪感…。




「最悪…ズビッ…」



雪がハラハラと舞う季節。

私は彼氏と別れた。


大好きだった。本当に。


でも 会ったらエッチをしたがる彼を少し嫌に感じた。


「体だけが目当てだったのかな…?」



友達に男なんて皆そうだと言われた。


「でも…、本当に好きだったのに…。」


綾は公園のベンチに座った。


涙止まるまで帰れないよ…。

それにしても…、寒いなぁ。


『綾…?』


誰もいないはずの公園から聞き覚えのある声がして、綾は声のした方向を見た。


「タケル…?」


同じクラスの大山武が道路からこっちへと向かってきていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ