ひまわりだ。
黄色い花弁を無数にさかせ、名の通り輝く太陽に向かって伸び生えるその姿は誰もが共感できる愛らしさと力強さがある。
帝人は立ち止まって眺め、夏だなぁと呟いた。
――ひまわりと正臣ってなんとなく…似てる。黄色いとことか、明るい感じがするとことか。何より見てると和むんだよね……って何考えてるんだ////
――正臣今何してるかな
「みーかーどっ!」
「うわぁっ!!!」
体がびくん、とはねる。
振り返ってみると目をまんまるにした正臣がいた。
「なんだぁ、びっくりさせないでよ」
「なっ、それはこっちのセリフだぞ!普通に話しかけただけじゃんか」
「だってボーッとしてたんだもん」
「こんなとこで?おいおい、日射病かぁ?」
「違うよ、」
あれ見てたんだ。と指をさす。
「おー、ひまわりじゃん。やっぱ夏といえばひまわり!ひまわりといえば白いワンピースに麦わら帽子のお姉さんだよなっ!」
「ソウダネ」
「片言かよっ、お前は俺に突っ込まれたいのか!?…あ、なんか卑猥な表g、ごふっ」
持ってた鞄を顔面に当ててみたよ☆
「くっ〜…何すんだよ帝人!」
「下ネタ禁止」
「しょうがないだろ、健全な男の子だもん」
「はぁ〜やっぱ全然似てないや」
「ん?何が」
「ひまわりと正臣って似てるなぁと思ってたんだけど」
「なになに?帝人くんってばこの愛くるしくも美しい花たちをみて、愛しい俺を想い浮かべていたと!」
「ちょっと花に対して失礼だったなって」
「照れるなよ。お前の気持ちはよくわかった!」
可愛い奴めっ!と抱きついてくる正臣を押しかえそうとするけど、体格的にも無理なので諦めた。
「なぁ、ひまわりの花言葉ってなんだか知ってるか?」
「花言葉?うーん…太陽だから温もり、とか?」
「はずれ」
「じゃあ何?」
訊くと正臣は少し背伸びしてひまわりに手を添える。
私の目は貴方だけを見つめる
そう言って微笑む君は眩しすぎるんだ。
花言葉
(なっ!俺にぴったりだろ?)
100712
……………………
正帝はなぜか糖分高めになります。