小説
□いやよいやよも
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はじめまして 奈良シカマルです。
只今時刻は昼を過ぎた頃です(正確にはわかりません)が、俺は「逃走☆中」の如く逃げ回っております。
何に追いかけられてるかなんて言いたくもな「シカマルぅ〜」
…………。
…スイマセン お喋りはここまでにします。
居場所がバレねぇ内に別の場所に移動しねぇと。
出来るだけ足音を立てないで、大通りから一本外れた路地を そっと走り出した。
逃げているのは そう、恋人(最近は玩具じゃないかって不安)と言う名の変態 カカシからである。
暗部にも所属した事のある上忍に本気で逃げられるとは思ってないけれど、今回ばかりはそうも言ってられない。
あんな変態の趣味に付き合ってられるか!
路地から路地へ 走りに走る。
体力なんざに自信はねぇけど、隠れる事には少しばかり自信がある。
物は使いよう、ガキが隠れるための場所や道具は腐るほどあるのだから。
「シカマル、みーつけたっ!」
「!? なんで」
「やだなぁ逃げなくたっていいのにw」
「逃げるに決まってんだろ この変態!!」
「いやよいやよも好きのうち〜♪」
「ぎゃあああ!!………なんつって」
カカシがこちらに一歩踏み込んだ途端、八方からクナイがカカシに飛びかかる。
やりすぎというくらいだが相手は上忍だしカカシだし変態だし、余裕だとでもいうように全て弾かれてしまう。
が、そんな事はどうでもいい。
全てのクナイを叩き落とし どや顔するカカシに降り掛かるは金網だった。
「ちょ、何コレ 抜け出せないんですケド!?」
「はっ、これ見よがしにどや顔してるからっすよ」
じゃ そゆことで。
金網に捕らわれたカカシの悲痛な叫び(罪悪感なんてない)を背中に聞きながら、俺はようやく平凡な休日を手に入れた。
もう太陽は 西へ沈みかけていたけれど。
「ねーぇアスマぁ、なんでシカマルは逃げるのかなぁ…」
「……そりゃ、そんなモン持ってれば逃げるだろうな」
「絶対似合うと思うのに〜」
「……(気の毒に…)」
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シカは絶対 赤のチャイナが似合うと思うんだ。
まぁ別に何着ても可愛いとは思うけどね!
どうでもいいけどアスマさん。
すげぇ他人事だけどアンタの部下だよ。
読んでいただきありがとうございました!