小説2

□present kiss
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大量に積み上げられた書類を片付けるという雑務。
それをいつもの通りイズモ先輩とコテツ先輩と一緒にこなす。
地味な仕事のため会話をしながら片付けをするのだが、今日の内容は何を思ってか恋バナになっていた。

普段から会話になど参加しないが今回の話には加わろともしなかった。
早く雑務を終わらせて 早く帰りたい。
メンドクセーのもあるけど、今日の理由はそうじゃない。



「シカマルは? 彼女いんの?」

「(彼女は)いませんよ」

「だと思った。お前モテるのになー」



少し安心したように笑うコテツ先輩に俺は苦笑いを漏らした。
先輩たちには言っていないが本当のところ彼女ではないが恋人は存在していて。
しかもその相手はふたりが良く知る同僚のゲンマさんであって。
ついでに言えば今日はゲンマさんの誕生日でもある。
それこそが今日早く帰りたい理由でもあった。

真面目に働かない先輩たちに小さくため息をついたところで今度はイズモ先輩から話題を振られる。



「シカマルはキスしたことあんの?」

「あー……(俺からはしたこと)ないスね」

「「((今の間が気になる…))」」



そっかぁ……とそそくさと仕事に戻る先輩を見ながら、俺はぼんやりと他事を考えていた。










「よーシカマル どうし、た」



仕事を終えて直行したゲンマさん宅のインターホンを押して、扉が開いた瞬間に家主に飛びついた。
フラついたゲンマさんを気にする事無く飛びついた勢いのままキスをする。
そして目を点にさせた恋人に伝えるのは祝いの言葉。



「今日だけ 特別」



俺は可愛くないし

素直でもないけど

この特別な日だけは

特別なキスを



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シカからキスを貰えるのは誕生日だけなんだってよゲンマさん!
それ以外はゲンマさんからするんだよね!

そしてコテツとイズモは彼女いないみたいです(笑)

ゲンマさん誕生日おめでとう!
読んでいただきありがとうございました!
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