小説2
□keep out
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この感情をどう表せばいいのだろう。
不安とかそういった単純なものなんかじゃ決してなくて。
そうだ、的確に言うならこれはきっと。
「(コワイ だ)」
自分の気持ちに気が付くのも
あの人に気付かれるのも
近くにいられることにも 離れていってしまうことにも
それによって 今の関係が、今の距離感が壊れてしまうのも
きっと全部 コワイ。
「(……違う)」
本当にコワイのはそうじゃない。
関係とかあの人の俺を見る眼とかそれが変化することが、他者から見れるような何かが壊れるのがコワイわけじゃない。
「(自分が壊れるのが 一番コワイ)」
俺は自分勝手な人間だから。
勝手に好きになって勝手に境界線を引いて勝手に完結させた。
今の距離が心地良い。
中途半端にお互いを知るこの関係が落ち着く。
「おっ、シカマルじゃん」
「ゲン マ、さん」
「どうした暗い顔して」
今の距離がいい。
今のままでいい。
だから どうかお願いだから、俺に近づかないで。
俺に笑わないで。
これ以上、俺の中のアンタを大きくしないで。
これ以上アンタが大きくなってしまったら 俺は、
「(何をするか わからないから)」
勝手に引いた境界線。
先に超えるのはどちらだろうか。
それがあの人であったなら、俺は壊れて 自分が自分では無くなっていくのだろう。
それはきっと、俺が越えたとしても変わらないだろうけれど。
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はい何がしたいかわからない!
でもこの後シカちゃんは発狂すればいい!(ぇ?)
読んでいただきありがとうございました!