小説2

□絶対!アイラブユー!!
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シカマルが 転校する。

その事実を聞かされた時、当然のように頭が真っ白になった。
投げられたボールを避ける事も出来ないほど。

転校ってなんだ?
それってつまり もう一緒に登下校出来ないって事?
一緒に弁当食えないって事?

まだずっと続くと信じていた日常から シカマルが消えるという事。

確信したら行動するのは早かった。
部活の先輩に呼び止められたけど、そんなの構っちゃいられなかった。

だってまだ、俺 なんにも伝えてない。

好きだ って、言ってないよ。

学校中探しまわるけれど、髪をひとつに纏めた姿は見つからなくて。
日の暮れかけた空にもういないのかもと胸が苦しくなった。

情けなくも涙が出そうになった目に 飛び込んできたのは放送室のプレート。



「(まだ 間に合うかな)」



考える前に扉を開いた。
マイクの音量を最大にして。
叫んだのは君の名前。



「っシカマルーーーッッッ!!」



俺は頭が良いわけじゃないから 上手な事は言えないけれど。
これだけは伝えておきたいから。



「…俺」


どんなに離れていても


「…絶対、」


君が忘れようとも


「絶対…っ!」


世界中に誓うから


「絶対!アイラブユー!!」



街へ空へ消えた言葉は 君に届いただろうか。












































『バカキバぁ!』



放心してた俺の耳に聞こえたのは、大好きなシカマルの声。
遠くまで響くスピーカー音。
一拍置いて叫ばれた言葉に 溜まった涙が溢れた事は秘密にしよう。



『俺も 大好きだ!!!』





この街中に

僕の想いが響くように


君に届きますように




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遠距離恋愛のスタート。
そして街認定の超バカップル。

シカは役場とかのスピーカーからだと思います 多分(こらこら)

読んでいただきありがとうございました!
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