頂き物

□ずっと…
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紛い物か本物か。答えは、1つしかない。リクオの身体に流れている妖怪の血は4文の1だとしても、紛れもなく彼は「本物」だ。

けれど、彼には足りないものがある。力を手にいれ、畏れも、百鬼夜行も3代目の座を手に入れた。


それでも、まだ足りないもの。それは――…。彼を支え隣に居てくれる大切な存在。一番、守りたい存在。
家の長い廊下を歩き
とある人物がいるであろう場所へと向かう。

「氷麗」
彼女の名前を呼ぶと彼のなを呼び振り向く。
「リクオ様!夜遅くにどうなさったのですか?」

「ああ。ちょい話してぇことがあってな」
「何でしょう?」
彼女はきょとんと首を傾げる。
「ずっとオレの傍にいてくれねぇか」
「もちろんですっ!私はリクオ様の側近です。ずっとリクオ様のお側にいますわ」

「そうじゃねぇよ。お前にはオレの隣でオレに守られていてろ」

「そ、それって……、プ、プロ…プロポーズですか!?」

彼の言葉の意味を理解するとみるみるうちに白い頬が赤く染まっていく。

「ああ。オレと結婚してくれねぇか」

「私でよろしいのですか…?」
「バーカ、オレはお前がいいんだよ。誰でもねぇ、氷麗が」


月明かりが二人を照らす下で、二人の唇が重なった。


END
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