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□星に願うこと
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星に願うこと


僕と氷麗は組の用事で田舎の方に出ていた。
山ばっかの風景は自然で星が綺麗に見える。
たまたま太い木があり僕と氷麗はそれに上り空を見ていた。

誰よりも真っ直ぐな目は星に目を奪われていて一瞬にして流れた星に慌ててお願いする姿が容姿に合っていて普通の女の子にしか見えない。
でも僕より年上は確実で年齢は知らないけど3桁はいってるのは確か。
そんな彼女が笑顔で僕を見て言った。
「お願い事しましたか?」
純粋な瞳は何処かキラキラと光って願いをしていない、とは言えない。
でも、僕の願い事はただ一つ。

「氷麗と一緒にいること。もちろん組も大切だけど…お前がいないと全て意味がないから」
耳元で囁くとピクリと肩を上げ、真っ赤になる顔を見て僕は可愛いな、と思い笑みを漏らす。
「あぅ…」
僕に笑われさらに恥ずかしくなったのか彼女は僕の胸に顔を埋めた。
そんな仕草や恥じらった姿さえ愛しく想う。
僕は彼女の頭を撫でながら心で願う。

(ずっと…僕の側にいてね…命果てるその日まで…)
そんなこと言うと君が悲しそうな顔をするから言わないけどね。
ギュッと彼女を抱きしめると僕の視界に一筋の光が流れた。

end
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