頂き物

□幸せでいっぱい
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1ヶ月後。。。

「いやぁ、三代目。実に早いですなぁ」

「そうでもないよ。僕もそろそろって思ってたからね」

「この牛鬼、四代目の顔がもう見れるとなると・・・!」

「牛鬼っ!四代目、四代目っていいすぎだよ!!」

「ゴホッ、それは失礼」

奴良組本家では三代目奴良リクオと雪女―つらら―の祝言が挙げられていた

「ふぉっふぉ、孫の祝言がみれるとはなっ。思ってもなかったわい」

「そうですねぇ。つららちゃん白無垢があってるわ。」

ぬらりひょんに引き続き若菜が口ずさむ

「なんだか、自分達の祝言思いだしませんか?」

「そうじゃのぉ。今になって珱姫が恋しいわい」

「無理な話し、お母義様や夫が生きていればとても賑やかでしょうねぇ・・・」

「そうじゃの。あやつらにも見せてあげたかったわい」

そうぬらりひょんが良い残すと席を外す


一方リクオ達はというと、組の者からや傘下の者からの祝福の言葉・品物を多く受け取っていた

「みなさん、ありがとうございます」

つららが礼を言う


辺りはすでに暗く夜となりリクオの姿も夜の姿へと変わっていた

するとそこに


「なぁ、リクオ?」


遠くからリクオを呼ぶ声が聞こえた

それは

「じ、じじい!!」

普通なら、驚かない・・・が、ぬらりひょんの姿は400年前の姿となっていた

「なんじゃ?何をそんなに驚いておる。この姿ぐらいで――」

ぬらりひょんが言いかけようとしたとき

「ぬ、ぬらりひょんっ!?」

「雪麗かっ!?」

「お、おかあさまっ!!」

雪麗が出たことに皆驚く

「雪麗、お前どこに・・・・っ!」

「まぁ、牛鬼じゃない。懐かしいわね。」

さすがの牛鬼もこれには驚く

「雪麗、お主どこにいたんじゃ?」

ぬらりひょんが問いかける

「どこでもいいじゃない。」

まぁいいか。とぬらりひょんはため息をつく

「と言うより、何故来たんじゃ?知らせ貰っていたのか?」

「さっきね。だから急いできたわ。ってか、自分の娘の祝言見に来ない親はいないわよ」

「ご、ごもっともじゃのぅ。」

「っと言うより、総大将。口吸いしてもいいかしら?」

「やめろ。わしの口は珱姫だけじゃ。」

「何よ、まだあの女のこと好きなの?気持ち悪ッ」

「気持ち悪いとは何だっ!!」

「あらそうじゃない。死人をまだ愛し続けるなんて」

「お前の口吸いは精気を奪うのじゃろう?まだわしは、死ねんのじゃ」

雪麗は、ぬらりひょんの根性に呆れ、目線をつらら達の方に向けた

「そういえば、つらら。あんた授かってるってね」

「ふぇっ?」

「勘が鈍いのは昔から変わってないわね」

雪麗は深い溜息をつく

「だ・か・ら!」

一同が雪麗の方に目線をやる



「赤ちゃん授かってんでしょっ!!」


『えええぇぇぇぇぇぇっ!?』

ある一部の者たちを除いて驚きの声が上がった

そのある一部とは鴆・つらら・雪麗・若菜・ぬらりひょんの事だった

つららの夫であるはずのリクオも目を丸くし

「つ、つらら・・・?本当なのか・・・・?」

リクオは息を飲む

「本当・・・ですけど・・・・?」

リクオはどれだけの幸せに包まれただろう

愛すべき人に会い、子が宿る――

リクオには幸せすぎる時間だった

「じじい、ちょっと席外すぜ」

「ったく、手がかかる孫じゃのぅ。さっさといって来んか」

そうぬらりひょんが言うとリクオはつららを抱き上げ自室へと向かう
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