☆拍手話し☆
□Vow
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「なぁなぁユウ!ちょっと大聖堂に寄ってくさ」
「はぁ?」
肩を並べ…いや、正確には神田の足幅に合わせ歩いていたラビは突如、神田を大聖堂へ誘った。
「何だよ急に」
「ちょっとした用があるんさ。だから、な?」
「………」
ニコニコし誘うラビに神田はジト目で見つめるとプイッと顔を逸らし
「イヤだ」
「えぇ!!なんでさ?!;」
「俺はそんな所に用はねぇ。行きたきゃテメェ一人で行って来い」
俺は部屋に帰るとスタスタ歩き出した神田にラビは慌てて前に立ち塞がり
「そ、そんな事言わずに頼むさぁ〜;」
「嫌だね」
横を通り過ぎ拒否するとラビは左右にウロウロし両手を合わせ
「いいじゃんちょっとだけだから〜」
「………」
「なぁ〜ユウ〜」
「………」
「ユウちゃん〜ユーくん〜」
「……;」
その呼び方は止めろと怒鳴りたいのを我慢しつつ神田はひたすらラビを無視し歩き続け
「頼むってユーくん神田くん!神田さん!!神田様!!!」
「っだぁぁぁ!しつけぇなテメェも!!;」
流石に呼ばれ続けると神田はカッとラビを睨み付け足を止め怒鳴りつけた。
「何なんだよ一体!!?」
「だから〜ちょっと一緒に大聖堂に行って欲しいだけなんだって。」
「…あそこに何があるってんだよ」
大聖堂と言えば無駄に広い部屋に神だと言うデカい石像が置いてありその周りを豪華に飾り付けされた場所で存在しないモノを崇め奉る実に下らない場所。
神などを信じている訳でも無く、祈りなどをする訳でも無い神田の目にはいつもそう写っていた。
ラビにとっても同じものだろうと考えていただけにそのラビに誘われるのは意外なことだった。
「ん〜ちょっとした用さ。まぁ、連れションに行くと思って来てさ」
「………;」
思えるかと内心、突っ込んでいるとラビは神田の手を取るとそのまま引っ張り歩き出した。
「ちょっ、おい!!;」
「さぁさぁ行くさ!!」
呼び止め様とする神田を無視しラビは引っ張り続け大聖堂を目指した。
「はい、到着さ」
「お前な…;」
足早に引っ張られ続け大聖堂へ続く扉の前に辿り着いた頃には神田はグッタリとし肩で息を切っていた。
「大丈夫さユーくん?」
「だからその呼び方はヤメロっ!!;」
カッと睨めばラビはニッコリと笑い