short*sweet

□眼差し
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*ガゼル視点


私は最近、悩み事がある
それもかなりな重症であった

今日も目で追うのはボールでもチームメイトでもない
列記とした、赤。
ユニフォームのせいもあり、ほとんど赤ずくめの奴

フィールドを激しく、だが軽やかに素早く駆ける奴が悩みの根源


何故追ってしまうかって?私にも分からない

ただ、一つ言える事は、私はどうしようもなく奴が羨ましいからだろう

チームの中でも圧倒的に引き付けられる物がある
攻められてもなお次にどうするか行動に移す機転の早さ

アイツはもしかしたら頭は相当キレた奴なのかもしれない

アイツに憧れる。

私なんて奴に近づくどころか、何も変わってないじゃないか

「もーらい」

「………バーンか」

リフティングをしながら考え事をする癖は未だに直せない

そしてうっかりバーンにボールを横取りされてしまった

「お前隙ありすぎだろ、そんなんじゃプロミネンスになんざ勝てないぜ?」

「煩い。貴様達のようにただ熱くなって試合の戦略もしっかり成り立ってない様なチームにダイヤモンドダストが負ける?寝言は寝て言え」

ああ、また言ってしまった。あくまでも私のプライドが許さなかった

本当は、コイツの事だって、プロミネンスの事だって認めているのに

なあ、教えてくれよ

私は、どうしたら

「君みたいに……なれるのだろうか……」

思った事が口から出た。

「…………」

しまった。バーンが遂には黙り出した
一番嫌なパターン

「す、すまない。変な事を言って……」

その沈黙に耐えられず、自ら謝罪をした
普段は絶対にしないがな

「あのさぁ」

ジャージの上着を肩に掛け、こちらに背を向けたバーンは口を開いた

「…………」

次に何を言われるか若干恐ろしくなった

「お前も俺にないいいトコ、結構あるけどな」

「え………」

「自分で気付いてないだけだろ……俺は、残念だが、お前の事認めてるぜ」

「バ、バーン、私も」

おっ、とバーンは私の言葉を遮るように口を開いた

「バーン様ー!明日の練習の予定を……」

プロミネンスの奴らがバーンを呼んでいた

「じゃあな、明日頑張ろうぜ、練習試合!」

「あ、ああ……」

最後にニカッとはにかむと仲間の元へ走って行った

「ガゼル様ー」

どうやら私も呼ばれているようだ

なんだかさっきまであった黒い曇りが晴れたような気がした

「君の事、少し認めてあげるよ」



それと共に、バーンの背中に眼差しを送った


「少し、好きになってしまった」


end



*意味が分からない…'ω`なんかガゼルが一方的みたいだけどバーンはガゼルの事好きなんだよ!!

ツン×ツンいいな。

ここまで読んで下さり有難うございます!

 

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