short*over

□A punishment penalty
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*照美視点




『イナズマジャパン!韓国ファイアドラゴンを破りましたー!』




「な、そんな……」


涼野は膝をガクッと曲げてしまい、その場で座り込んだ



ああ、ああ…



負けたのか。僕達は



「クソ!!ざけんなよぉ!また、ヒロトに……負けた……」



南雲はさぞ悔しそうに顔を歪めていた


*******



僕達は合宿所に行き、それぞれの反省点を出しあっていた



僕が指摘したい人間はただ一人



「涼野君」


「ア、フロディ……」




僕に対して少し怯えた目を向けてきた


分かっているのだろう
自分のせいでチームのパスが段々と乱れてしまったのを



ゾクリ



ゾクゾクゾクゾク









ああ、心地いい



やっぱり君は、その顔がお似合いだ


これから食い殺される犬みたいな目

可愛い可愛い可愛い可愛い




「すまな、かった……全部私の、せい……」


「そんなこと……」


「ああ、そうだよ全部君のせい」


「!!!!!!」



南雲の言葉を遮り容赦無く言葉を振り掛ける



涼野は拳をギュッと握り締め、下を向いた


「アフロディ!てめぇ風介が全部悪いってのかよ!あぁ!?」


南雲が僕に掴み掛かってきたが、涼野がそれを止めていた


「僕は煩い奴嫌いなんだよね……あと物分かり悪い奴」


南雲はこちらをギロリと睨んできた


「まあもう僕達の大会も終わりなわけだし、君達と連携もとらなくて良ければ馴れ合う必要もない」



分かるかな?南雲には


「てめぇどういう意味だ…」


「何をしてもその者の自由ってことさ」



涼野の肩がビクッと跳ね上がる



「あーあーそうかよ!じゃあ俺だってこんなチーム直ぐに出てってやるよ!ほら、行くぞ風介!」


「僕は涼野君と話がしたいな……色々あったしね…」


涼野は僕と目が合うと、肩を震わせながらも立ち上がった


「え、風介………行くのか?」


「うん…私も、アフロディと話す事あるから……晴矢は先部屋戻ってて?」



「何かあったら、直ぐ言えよ……」


「うん、有難う」



涼野はこれから何をするとか、何処に行くとか分かっているんだろう



廊下に出て涼野の腕を引っ張ると、物凄い抵抗を始めた



「アフロディ!こんな、こんなに謝ってるんだから……許せ、よ……」


甘い。甘いんだよな涼野は


「僕の我儘、付き合ってよ」


「もう嫌だ……嫌だ嫌だ嫌だ!!離せアフロディ!!」


もう僕に二回抱かれただけで参っちゃったのか



見るからに力の無さそうな腕からは、逃れようとしてるのは分かるが微塵も引っ張られる感じがしない


「ほら、僕の部屋初公開♪」


中を見た瞬間、涼野は後退った
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