short*sweet

□ムカつく
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*設定上風介の名前を『風』にしてあります








*晴矢視点





「オッハー……て、あれ」





教室に入るなり、ヒロトやその他もろもろは俺の所へ群がってきた




「風は?今日一緒じゃないの?」


案の定の質問に言葉が詰まる





「別れた!別れたんだろ!?な、なあなあ、え?」



男子から期待の眼差しが浴びせかけられる







――冗談じゃねえよ




「な、図星!?もしかしたら図星!?風ちゃんとこ行って来ようかな!」




「………せぇな……」



「え、何だよ」


「うるせぇっつってんだよ!!」


イライラが募り怒鳴り付けるとソイツは流石に顔を引きつらせた



「もー晴矢はすぐ安い挑発乗らないの!それで……本当のとこどうしたの?」



「風と………喧嘩した……」



「ブッ………!」


「おいおいおいおい!笑うなよ!結構深刻なんだぞ!」




散々笑われ、数秒後やっと治まった



「あー……腹いた……それで詳細は?」



「風がさぁ……こないだ………」



俺は喧嘩の経緯を話し始めた





*****



「は?おい、何だよそれ……」



いきなり風は、別れたいだなんて言ってきた




風は気まずそうに俯き、俺と間を開ける




「最近の晴矢……こ、わいよ………」



少し怯えた表情で上目遣いをしてくる



俺はムシャクシャして頭をガシガシ掻いた



「怖い、って何が?」




「だって、だって……メールも電話も一時間ごとに毎回しろとか……忘れちゃった時、凄く怒って……」



は、その事かよ



俺はただ、風が他の奴にちょっとでも近づいてないか確かめないと不安だったから



最近焦り出した




風が学校でいうアイドル的存在になっているのは知っていた



胸こそ豊かではないものの、その他は全て完璧である

華奢な体型で。



小さい肩幅にスラッとした細い腕と足


色白で、綺麗な銀の髪に整った顔立ち、緑色の瞳は大きい

どこかのお高い猫を連想させる




まあそんな風がモテるのは当たり前と言えば当たり前だった



スポーツも万能、勉学も学年で地味な秀才とトップを争う程だ


見た目は美しいものの、何時も明るくてリーダーに向いている、女子からも人気であった






何だかなあ………


コイツが幼なじみなんて信じられない






そして、彼女である事も



実際他人に言っても疑われるが。
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