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□別室のきみへ
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次の日の朝
二階からアレク、ルッツ、テオ
そして一階からシェリルが
宿からチェックアウトするため、一度ロビーに集合した
「ほわあぁぁ、おはよーアレク、テオ…と、シェリルー」
「ルッツ、いい加減目覚ましなよ。もう昼近いんだからね!」
「わーかってるっつーの、ったく、シェリルってばいつも俺にばっかり厳しくねーか??」
「あんたがだらしないからでしょ」
「あ〜ぁ、たまには昨日のめちゃくちゃ美声の女の人みたいに優しくされてみてー」
「はぁ?なにそれ」
「あー…、そうか、シェリルは聴いてねーんだ。実は昨日、部屋でごろごろしてたらよ、あのー…前にギルド仕事でいっしょになった……ライアさん?が、オーディションの時歌ってた歌、窓の外から聴こえてきたんだよ」
「!? ふ、ふーん…?」
「それで、ライアさんほど歌うまかったわけじゃねーんだけど、その人の声が中々大人っぽい声でさー。
あれは絶対美人だな!!んでもってすごく優しい人に違いない!
そんな声だったぜ!」
ルッツ…
それは、たぶん私のことだ
なんて、とても言えるわけがなく。
…こいつに聴かれていたなんて、最悪だ
「ただ、どんな人か気になったから窓開けて外見てみたんだけど誰もいなかったんだよ。不思議だよなぁ〜
一人じゃ寂しいだろうと思って、口笛いっしょに吹いたんだけど気付いてくれたかなぁ〜??」
「さあね…」
私が一階でこいつが二階。
なぜ気付かなかったのだろう、
姿が見当たらなくて、当たり前だったんだ
だって、そいつは私の真上にいたんだから
END
以前テレビで、「上や下の方向から音がなっても、人間の耳ではどこから音がなっているか判別できない」という紹介があったので、ネタにしてみました^^
アーク3に二階建ての宿屋なんてないとか、アレクとテオが空気とかツッコまないでください…!><