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□稲妻高校2−S組.番外編
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番外編.[理事長の場合]
父から受け継いだこの稲妻高校を守るのが私の役目。
守るだけではなくもっとよくする努力もしているつもりだ。
理事長を継いでまず初めに私はサッカー特進クラスを設立した。
サッカーを好きな父の為、それにサッカーの伝統校である我が校の発展を願って始めた。
最初は入学者が少なく大変だったが、スカウトや宣伝のおかげで最近やっと軌道に乗り始めた。
軌道に乗り始めたと同時に私の仕事量も増え、最近学校にいる時間が少なくなった。
「影山、またスカウトに行くのか?」
「あぁ、どうせまたついてくるんだろう。」
私室で次のスカウトのために荷造りをしていると円堂大介が邪魔をしてきた。
この男はサッカー特進クラスに在籍している円堂守の父親。
ちなみに片親で仕事は学校の用務員をやっている。
路頭に迷っていたコイツを気まぐれで私が雇ってやったのだ。
「もちろんっ!俺がいなきゃ寂しいだろ?」
「黙れ。」
最初はただの用務員と理事長の関係だったはずなのに今ではなぜか人には言えない関係になっている。
私も望んだことなんだか。
「次はどこに行くんだ?」
つい最近は中国にスカウトに行ってきたがたいした収穫はなかった。
「イタリア…なんてどうだろうか。」
噂によるといいプレーヤーがいるらしい。
「いいなっ!あっ、でもイタリアの男は手が早いからなぁ…」
「何の心配だ…。」
世界を飛び回る
これが私と彼の日常
end