文
□大嫌い
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「トランクス君、愛してる。」
悟天の言葉は軽い。
昔は泣き虫でいつでも俺の後をついて来た可愛い弟みたいなヤツだった。
それなのに今ではただの女たらしのプレイボーイだ。
「嘘吐き。」
しかも女だけならまだいいものの最近俺まで口説くようになりやがった。
「嘘じゃないよっ!僕が好きなのはトランクス君だけ!」
何人に同じセリフを言った?
綿並みに軽いお前の言葉なんて信じられねぇよ。
「じゃあ、マリアちゃんは?」
「あれは友達♪」
友達はあんな距離で歩くのか?
二人きりで遊びに行ったりするのか?
「はぁ…、もう勉強の邪魔だから帰れよ。」
「嫌、トランクス君が僕のことを好きって言ってくれるまで帰らないもん。」
ワガママな所は昔から変わらないな。
「お前のことなんて好きじゃねぇよ。」
俺だけを見てくれないお前なんて興味ない。
だから早く俺だけを見てくれよ。
「トランクス君の意地悪っ!」
意地が悪いのはそっちだろ?
俺の心をこんなにも惹きつけて離さないくせに。
「お前なんか大嫌いだっ!」
end
→あとがき