全てが赤に染まる時

□第一話
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「・・・・・・まぶし・・・っ;」


窓から朝日が射す。
寝ぼけ眼で時計を見たら・・・・・・・


「・・・・・・・・・え・・・?;」


・・・・・・・・・・・8時。


「・・・・・・・・・・・」


待ち合わせに大遅刻である。


「うわああああああああああああ!!!!!!;;瀬莉亜に殺される!!!!;;」

「伸也!!!アンタ朝から煩いわよ?!!!さっさと降りてきてご飯食べなさい!!!」

「そんな時間無いっての!!!;食パン一枚出しておいてくれ!!!」

「アンタが起きないのが悪いんでしょうが!!!!」


俺は上条伸也。ごく普通の中学2年生である。
・・・しょっぱなから寝坊という失態を犯してしまって誠に申し訳ない。
だがしかし、しかたなかったんだ・・・!
パソコンという名の魔法の箱が俺を誘惑するんだ!!
ちょっとネットゲームをしていたらいつの間にか明け方
・・・だなんてことはよくあることだ。気にしてはいけない。


「・・・ってこんないいわけを脳内でしてる場合じゃねえ!!;着替え着替え;;」


そして俺は着替え、階段を降りようとした・・・・・・・が、


こんこんっ


その前に隣の部屋の戸をたたく。


「哉太、入るぞ!」

「兄さん。おはよう。今日も寝坊?」


哉太と呼ばれた少年は今日もお決まりの台詞を兄である俺に放つ。


「毎回待たせちゃうとせり姉ちゃんとみー姉ちゃんに刺されちゃうよ?」

「魅莉亜はやらねえだろうけど瀬莉亜が本気でやりそうだからそういうこと言うなよ;
・・・・今日もやっぱりダメか?」

「・・・うん。ごめん。気分は良くなってきてるんだけど・・・もう少し経たないと学校には行けそうにない・・・かな。」

「・・・そっか。」


弟の哉太は病弱だ。
生まれつきなのかよく体調を崩す。
学校も休みがちで友人も少ない。


「・・・じゃあ俺、逝ってくるから大人しくしてるんだぞ!」

「・・・兄さん、字が違うって・・・;;」


・・・だから俺が気にかけてやらないとな・・・。


っと、たそがれている場合じゃなかったんだった。またやっちまったぜ・・・。
転ばないように急いで階段をおり、
食卓の上にある食パンをつかむと俺は一目散に外へ飛び出した。


「いってきまーs・・・ふぐっ?!!」


・・・とおもったら目の前に柔らかいものが当たる。
一体何なんだこれは!!家の前に何か置きやがったな?!!


「なんだよ!この柔らかいのは!!!」

「・・・・・・・・待ち合わせに遅刻しておいて言う言葉はそれだけかしら・・・?」

「おはよー!伸ちゃん!!」

「・・・・・・・・・・・」


目の前をよく見ると・・・・・・・・
そこに立っていたのは幼馴染の瀬莉亜と魅莉亜だった。


あ、やばい・・・。俺死んだ。


「とりあえずさっさとそこからどかないと・・・・・・殺すわよ・・・・っ。」

「はいはいどきますどきますから殺さないで!!!!お願い!!!」

「あはははは〜!伸ちゃん今日はラッキーだね!ナイスえっちぃはぷにんぐ!!」

「魅莉亜黙りなさい!ほら!行くわよ!アンタのせいで遅刻するなんて冗談じゃないわ!」

「あぁ!!待って引っ張らないで!!俺の食パンがあああ!!!!」


何気なくさっき落とした食パンがどんどん遠ざかっていく・・・。

嗚呼、俺の朝ごはんカムバック・・・!!!


「朝ごはんくらいコンビニでパンひとつくらい買ってやるわよ!!煩いわね!!!」

「え?!マジで?!瀬莉亜マジ愛してる!!」

「おお!伸ちゃんまさかの愛の告白?!」

「ば・・・っ!!馬鹿じゃないの?!!!!っていうか自分で歩きなさいよ!!」

「へいへーい!あ、マーガリンジャムコッペパンよろしくー!」

「・・・はいはい・・・;」


持つべきものは幼馴染・・・というのか・・・。
とにかく朝食抜きにはならなさそうでよかったよかった。




+++++そして数分後+++++


「・・・・・・目標、5メートル先に感知ですわ・・・。」

「・・・了解っ。」


・・・学校の廊下を急ぎ足で歩く俺と瀬莉亜と魅莉亜。
俺はかすかに聞こえる声を聞き逃さなかった。


「あと4メートル、2メートル半・・・今ですわ!!!」

「上条伸也!今日こそこのトラップにかかるといい!!」

「・・・甘い!!!!!!」


天井には水が入ったバケツ。それを余裕でかわす。


ばしゃあああああ!!!


「・・・・・・・・・・#####」

「あ、・・・瀬莉亜マジごめん・・・。」


と、バケツがひっくり返った時その真下にいたのは瀬莉亜である。
・・・俺、本日2度目の死亡フラグ。


「・・・・・〜〜〜!!!!刹那!!!眞
鈴!!!何してるの!!!
初等部にさっさと戻りなさい!!!」

「はーい。」

「仕方がありませんわね・・・。」


頭から水をかぶった瀬莉亜はトラップを仕掛けた少女、桜坂眞鈴と刈谷刹那を怒鳴り、二人はしぶしぶと自分の教室に戻っていった。
・・・というか濡れたまんまってやばくねぇか?
ブラウスとか透けたり・・・・・・。


「伸ちゃん、鼻血鼻血。」

「うぉぉぉ?!!!!;」

「・・・・・・伸也の変態!!!馬鹿ああああああ!!!!」

「へぶぉっ!!!;」


そして・・・勢いのある右ストレートを食らった俺は・・・
教室に入る前に保健室行きになったそうだ。

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〜作者の言い訳〜
・・・もうこれおかしいって・・・^q^
これ完結できるのかしら・・・w((

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