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□黄色のぱんつ
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「むうぅ…」
鏡音、リン。
テスト、なう。
今、私は、テスト中。
「…。」
悩む。
シャープペンシルをクルクル回しながら、唸る。
テスト当日に風邪で休んだ私は、こうして遅れてのテストを別室で受けているのである。
「…ア、かもなぁ。いやいやウ、かもしれない。…や、エ、だなっ!!―…やっぱりイ?」
「全部やないか!」
「きゃぅっ!」
リンは頭を勢いよく叩かれる。
「レン!」
振り向くと、筆箱を手に持った金髪の――鏡音レンがいた。
「おうよっ」
レンは筆箱を机に置くと、リンにウィンク。
「…授業は?」
「終わった。」
「嘘よ」
リンはレンの顔をじっと睨む。
「うん、嘘。」
レンは部屋のドアを閉める。
「なんで閉めるの。」
「ん〜別にィ♪」
レンはテンポよくリンに歩みよる。
「はあっ!!」
「なっ!」
急にリンがテーブルを叩く。
「なっ、なに」
「てか、レンがここに居ることバレたら、私…テスト0点にされちゃうよ!」
「ついでに俺もな。」
「どーすんのよ!私、テスト、カンニングしたのと同じ扱いになるじゃないの!」
「しー♪」
レンがリンの口を手で抑える。
「んむぅっ!」
リンはジタバタと暴れる。
「落ち着けっての。」
――そんななか。
授業終了のチャイムが鳴り響く
「あ。おわー。」
レンが時計を見てそういうとリンが レンの手を振りほどき、シャープペンを握る。
「私テスト終わってないよ!タイムアップじゃん!」
わーん、とリンが泣き真似。
「うっせぇなぁ。」
レンが、頭を抱えた。その時。
「鏡音ーテスト終わったか〜」
扉の向こうで先生が、呼びかける。
「お――――――。」
リンが、終わってませんと言おうとした時。
「くす」
レンが笑って、近くにあった、掃除箱に私を押し込んだ。
「にゃ…ふにゃあ!?」
私が入っただけで、掃除箱はいっぱいだというのに、レンも無理矢理入り込む。
「おじゃましまーす」
――――――ガラリ。
先生が、部屋のドアを開ける音がした。
「――――――鏡音?」