君が望む永遠
□Hope
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「はいはーいV今日はあの人が帰ってきたよー!」
“あの人”と聞いて、反応する半分、謎が残る半分。
先日転入してきた佐倉蜜柑は謎が残る半分だった。
「なぁ、なぁ晃!あの人って誰なん!?だーれーなーん!」
「知らないし、私に聞かないでよ」
実の実は双子であるこの二人。
しかし性格は全く似ていない。
「なぁ鳴海先生!誰なん!?転入生!」
めげない、くじけない蜜柑。
ある意味長所であり短所でもある。
「うーんV転入生ではないんだ〜!前からこの学園にいた人なら分かるかもだけど!!」
そのヒントに反応する人多数。
それと同時にまだか、と言う声が聞こえてきた。
「せんせー!まだー??」
「はやく見せろよー」
「それが……」
まだ来てないんだ
((((((はーーー!?))))))
転入生転校初日に遅刻ですか。
そんな時、
「おっはよーーーー!!!」
やっと転入生が入ってきた。
「あーーー!!棗が二人おるーーーぅッッ!!!」
蜜柑の声に驚く樹。
それよりもっと驚いたのは棗と流架だった。
「樹!!!」
「お前、何してたんだよ!!!」
「あっは〜!何って留学してたのよ♪」
三人の遣り取りを見て蜜柑が晃の服を引っ張る。
「なぁーなぁー……だれなーん?」
口がポッカリ開いていた。
そんなに珍しいだろうか、双子って。
いやいや、実際私達双子じゃん。
「アイツ棗の兄なの。双子の」
「双子ぉおおおぉおぉ!!??」
蜜柑の声が中等部の方まで聞こえたとか。
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