君が望む永遠

□Madness
1ページ/4ページ



俺達が知り合ったのは、寒い雪の日だった。







「あれ?晃、あんな所で人が寝てんで!」

「あ…………本当だ」




私が彼を初めてみたのは、寒い雪の日。



「寝てるだけだよ、ほら。蛍ん家行くんでしょ?」

「そうやな!早う行こ!」



雪に埋もれるようにして倒れていた少年。
黒い髪が一番印象的だった。

人通りの少ない場所で、一人で。

その時双子ながらも蜜柑が阿呆で良かった、と思った。


「ごめん、私忘れ物!」

「そうなん?ウチ蛍と遊んでるで?」

「分かった、直ぐに戻るから!」




気になって、気がつけば走って彼を捜していた。
寒い、寒い、寒い。

コートに手袋、それにマフラー。
コートだって二枚着てるのに、寒い。

それなのに、

「あ………、居た。」





「歩いてる」





















.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ