君が望む永遠
□Madness
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俺達が知り合ったのは、寒い雪の日だった。
「あれ?晃、あんな所で人が寝てんで!」
「あ…………本当だ」
私が彼を初めてみたのは、寒い雪の日。
「寝てるだけだよ、ほら。蛍ん家行くんでしょ?」
「そうやな!早う行こ!」
雪に埋もれるようにして倒れていた少年。
黒い髪が一番印象的だった。
人通りの少ない場所で、一人で。
その時双子ながらも蜜柑が阿呆で良かった、と思った。
「ごめん、私忘れ物!」
「そうなん?ウチ蛍と遊んでるで?」
「分かった、直ぐに戻るから!」
気になって、気がつけば走って彼を捜していた。
寒い、寒い、寒い。
コートに手袋、それにマフラー。
コートだって二枚着てるのに、寒い。
それなのに、
「あ………、居た。」
「歩いてる」
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