君が望む永遠
□Cry
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隠していた。
ずっと、隠しておきたかった。
自分の体の限界と、既に削られている命と呼ぶもの。
最初は咳と吐血で始まって、今は意識が飛ぶようになってしまった。
知られたく、なかった。
知って欲しく、なかった。
出来ることならば、ずっと、知らなくて、良かったのに。
勿論、あの場で誰かが来てくれたのは正直助かった。
もしかしたら、今まであの場で倒れていたかもしれない。
心配を、かけていたかもしれない。
それでも、
(知られたく....なかった)
苦しい、そんな事どうでもいい。
ただ、弟を護りたくて、彼女を護りたくて。
「てめぇ何で泣いてんだよ」
何でだろうね、何でだろう。
弱すぎるんだ、誰一人護れない俺は、弱すぎる。
あのまま死んでしまっていたら
「オイ、樹」
「なつめ.....っ」
死んでいたら
何て、馬鹿げた