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□それでも、また花は咲く
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「うおっち、痛」


アレンと任務に来たのは良いのだけれど、ちょいとレベルの高いAKUMAと出会ってしまったわけで。
美しいポーズで飛ばされた俺はどこか遠くに居るようで、ハッキリ言えば飛んでいたときの記憶が全くない。
それより早くアレンを見つけなければ。
あの監査官が居るものの、エクソシストでは無い訳で。
神田も居てくれたらよかったのになーとか甘ったれた考えで起きようとすれば足首が痛んだ。


「うっはー....折れてそう」


冷や汗が出てきて、気分が悪くなった。
視界がぐらん、と回る。
あーーー気持ち悪い

それでも止まっているわけにはいかず、眩暈が収まってからゆっくりと立ち上がった。


「お兄ちゃん?」


「ヤバイ....幻聴まで....」


「お兄ちゃん!!!!」


「はぁあぁああい!?!?!」


幻聴だと思って良いたら後ろから団服を引っ張られて、驚いて後ろを見たら少年。
AKUMAではなさそうだ、俺をまだ殺してない。


「こ、こんなところで何してるのかなー?」


「ぼくね、えくそしすとになりたいの!!」


「えー??」


何を言い出すんだ、コイツ。
目を輝かせて言った少年に、不思議と眩暈を覚えた。


「お父さんとお母さんはどこですかー?」


「居ないよ!死んじゃった!!」


「えー?じゃあ、保護者とか....」


「居ないよ!!そっちも死んじゃった!!」


困った、どうすれば良いんだ、こいつ。
俺は一応こう見えても急ぎなんだ。


「あのさー、お兄ちゃん急いでるんだけどー」


「うん!じゃあぼくも一緒に行くね!!」


「えぇええーーーーー」
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