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□人殺しに情けはいらぬ
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「あら、神田じゃない。宜しくね」


「あぁ」



一つの任務が終了、そしてそのまま他のへと行く事になった。
もう一人エクソシストと合流する様に言われたのだが皆お仕事中だったので、未だ誰が一緒に行けるかわからない、とコムイは言っていた。


「任務済ませるの早いわね」


「これぐらい普通だ」


「そうかしら?」



ファインダーは今回の任務にはつかない様で、私と神田の二人だけだ。
任務先は今居る場所からかなり遠いらしく、もう日が暮れたので着くのは明日ぐらいだろうか。
仕様が無く列車で寝る事となった私達は、空き部屋が無い、との事で一緒に寝る事に。



「人殺しに情けはいらぬ」


「は?」


「この言葉、神田のために作られたみたいね」


「何勝手に言ってやがる。オレが殺すのはAKUMAだ。人間じゃねェ」


「正しく言えば、元は人間だったものじゃない」



彼の冷静さには驚かされるばかりだ。
心の乱れは任務にも良くない。
けれど、自分は彼の様に冷静に考えることが出来ない。


「.......変な事言ったわ。ごめんなさい」




頭に過ぎったのは、バクから聞いたセカンドの話。
変な事を言ってしまった、と今更後悔する。



「自分が正しいと思ったことをするだけだ」


「.......そうね」













人殺しに情けはいらぬ
そう思うにはまだ弱すぎた
 

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