カルチャーメイト

□一日目
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「まず自己紹介しよっか。
 結婚式前は会えなかったからね」


リビングらしき場所にある大きなテーブルを挟んで七人が座った。
自己紹介の指示を出すのは似た顔をした二人の内の、一人。

「えーっと、僕は天之本奇。17歳で化学の専門学校行ってます。
 本歌の双子の兄で、今は楓が長男だから次男、だね!」

「...そうなんだ」

「そうなんだ、って本歌知らなかったの?」

「...初耳だよ」

「えー?楓何月生まれ?」

「俺は九月」

「ほらー!五ヶ月年上だよー」

「...へぇー」

何だ、会ったことあったのか。
そんな雰囲気が弟達の間で流れる。

「本奇何で俺の名前知ってるんだ?」

「えー?母さんが良く話してたし...」

あーそう言う事か。
またそんな雰囲気が流れる。

「はい、今度は本歌!」

「えー...っと。天之本歌、17。普通の高校行ってて精神科行くつもり。本奇の弟」

「.....」

「.....それだけ?」

「.....そうだけど」

「......」

沈黙。

「本歌お兄ちゃんは話したくないようなので、楓どうぞ」

「蒼天楓、17歳。蒼天家の中では長男で高校生。」

「うん、次は裕陽ね。」

「天之裕陽です!15歳で、高校生!」

「はい、英どうぞ。」

「蒼天英。14歳で中学三年。」

「天之家で最後の風、どうぞ!」

「はい!天之風、12歳で中学生。好きなものは本です!」

「よし、蒼天家最後の舞どうぞ。」

「蒼天舞、12歳。中学生」

「はーい!自己紹介終わり!!」

次は部屋だよね、
そう本歌に相談する本奇。
外では未だに10時の太陽が輝いている。







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