※男主人公※
人はね、支えあって生きていくんだよ
昔、誰かにそう言われた気がした。
アルマだったか、ユウだったか。
ユウは有り得ないか、と若干失礼な事を考えて暗い廊下を進むと、図書室に着く。
別にこれと言った用事は無いのだけれど、久々の非番でやる事が無くなってしまったのだ。
出来る事なら科学班を手伝いたいのだけれど、学の無い自分には少し厳しかった。
「うっわ、暗っ」
「お、珍しいさねー!」
「うぎゃぁ」
「何今の悲鳴」
「少し驚いただけです」
「驚きすぎさ」
その暗い空間で本を読んでいたラビ。
本、と言ってもどっちかと言うと書類みたいだ。
目は痛くならないのか、と問うとこれより暗いところで読むのに慣れてしまった、と嫌に悲しい答えが帰ってきた。
「おっ、二人ともこんなとこで何やってんだー!」
「リーバーさん」
「非番何て滅多に無いんだから外で遊んで来いよー」
「そんな気になれないんですよね」
苦笑すると笑顔でそうか、と返された。
仕事をしている人が居るのに手伝ってあげられない自分がかなり悔しかった。
「ラビ、読めるんだよね」
「は?」
「読み書き、出来る?」
「出来るさー」
「教えてよ」
「えっ、イリヤー読めんの?」
「あぁ、そんなとこ」
「いいさー!教えたる!!」
そんな事で始まった勉強会。
そのまま寝てしまって次の日に室長に怒られたのはおいといて、少しでも他の人を手伝えたら。
「俺らはエクソシストに支えられてんだ」
少しでも
他人の支えに