小説 幕末志士の恋愛事情
□第二章
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長州藩邸に着くと、桂小五郎が邸内を案内してくれた
桂小五郎
この名前も聞いたことがある
この人も本物なんだろう
ここまで来る道のり
京都の町並みは、あたしが知ってるものではなく
時代劇に出てきそうなものだった
長州藩邸まで、結構な道のりを歩いてきたが、セットらしきものや、カメラらしきものは全くなかった
これはもう、認めるしかない
あたしは、タイムスリップしてしまったんだ
今、あたしの目の前にいる人物は、坂本龍馬その人なんだ
あたしがいる時代ではない
どうやら今この時間は、少しは気を張り詰めなくてもよさそうだ
あたしは、この時代で遂行する依頼は何もない
拳銃が無くてもなんとでもなりそうだ
ただ・・・あたしの身の置き場所はどうなるのか
それだけがネックだった