源平ラバーズ

□バレンタイン小話(義仲)続編
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「よぉ!静!もしかして、その手に持ってるのって、チョコレートってやつか?」



部屋に入るや否や、義経様に、チョコレートのことを指摘されてしまった



「あ、あの、ご存知でしたか…」



「あぁ、さっき鬼サンに会って、チョコレートのこと聞いた。バレンタインの贈り物だって。」



鬼一さん…変に情報をふれ回らなくても…少し鬼一さんを恨めしく思った



「もちろん、そいつは、俺様のために作ったんだよな?静。お返しなら俺様の部屋でたっぷりしてやるぜ。」


そう言うと義仲様は、私の腕を取り、引き寄せようとした



「あぁっ!コラっ!義仲!勝手に決めつけんな!」



義経様があわてて私の腕を義仲様から奪い返す



そして優しく手を離してくれた



「九郎の言う通りだ。義仲殿に渡すとは決まっていない。」



「フンっ」



少し義仲様は不貞腐れる




「で、誰に渡すんだ?」




義経様の言葉に、三人の視線が私に注がれる




私は、答えるしか選択肢は残されていない状態に陥った



意を決して、私は渡したい殿方の名前を告白する



「義仲様です」




私の方をじっと見ていた義仲様と目があった



「ちぇっ、つまんねーの。静のお菓子食べたかったのに。」



「九郎、敗者は早めに退散だ。行くぞ。」



お二人は、潔くその場を後にした




部屋には私と義仲様の二人きりに
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