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□after7の行方
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※オフィスラブ妄想。会話文。




after7の行方





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PM6:45 Uryu→Rukia

『朽木さん?石田です』
「どうした?珍しいな、お前が私に電話など」
『今晩時間あるかな?良ければ夕食を一緒にどうかと思って』
「ほう?」
『この間君が話してたイタリアン。勿論奢るよ』
「‥‥なかなか心惹かれる誘い文句だが、石田。私も妙齢の女だからな、そうおいそれとは‥‥」
『お土産に数寄屋のクリーム白玉あんみつも付けるけど?』
「それは良いな!是非ご一緒しよう!」
『はは。じゃあ7時半にロビーで落ち合おうか。ああ、それとこの話、』
「“一護には内緒で”だろう?」
『そういう事。くれぐれも、内緒、でね?』
「了解だ。では、また後でな」


*****
PM6:58 Rukia→Ichigo

「はい、黒崎!」
『‥‥なんだ貴様、その出方は?』
「んだルキアかよ。今忙しいんだよ、何か用か」
『先日のイタリアンの話だがな、キャンセルにさせてくれ』
「‥‥は?何だそれ、お前がしつこく連れてけって言ってたんじゃねーかよ」
『もう良いのだ。石田に誘われてな、これから行ってくる』
「―――石田ぁ!!?」
『ッ‥‥耳元で大声を出すな、たわけ!』
「な、だ、だって何で石田とおまっ‥‥?」
『石田が誘ってくれた、と言っているだろう。くどいぞ一護』
「だから何でてめーはそれに乗るんだよ!?」
『数寄屋のクリーム白玉あんみつも奢ってくれると言うのだぞ?』
「白玉に釣られてんじゃねぇ!‥‥つかオイ、何の嫌がらせだこれ」
『さてな。まぁどの道今日貴様は残業だろう?』
「何で残業だって知ってんだよ」
『兄様に聞いた』
「てめーまさか白哉に俺残業させるように根回ししてねぇだろーな!」
『そんな事をするわけがなかろう。ただ、上司を呼び捨てにする貴様の不敬はお耳に入れておかねばならぬやもしれんな? というわけで時間だ、切るぞ』
「ちょ、待てルキアお前ッ‥‥‥くっそ、何なんだよ!!」


*****
PM7:10 Ichigo→Uryu

「はい、石田で――」
『てめーどういうつもりだよ石田』
「‥‥開口一番凄む無礼者はどちら様ですか」
『うるせぇな、お前の携帯にかけてんだからお前しか出ねぇだろ』
「君さ、曲がりなりにも社会人なんだから、その口の利き方いい加減改めろよ」
『正しく社会人だよ悪かったな!それよりどういうつもりかって訊いてんだよ、答えろ!』
「何の話?」
『とぼけんな、ルキアの奴メシに誘ったって、』
「ああ、それ。言っちゃったのか朽木さん。内緒だって言ったのに」
『なっ‥‥!?な、内緒って、おま、』
「僕が朽木さんを誘って何か問題でも?」
『あ、たり前だろ、なんで俺いんのにっ‥‥』
「君がいるから何だ。まさか浮気だとでも言うんじゃないだろうな」
『内緒で二人きりとか言われたら、そうなるだろ普通!』
「それは君と付き合ってる前提があって成り立つ話だろう」
『‥‥‥は?』
「よく考えろよ、黒崎。君、明確な意思表示をされた覚えあるのか?」
『なっ‥‥』
「どういうつもり?君へのあてつけだよ、決まってるじゃないか」
『何で俺がお前らにそんな真似されなきゃなんねぇんだよ!』
「‥‥自分の胸に手をあてて訊いてみろ。待ち合わせに遅れるから、もう切るよ」
『ま、待て待て待て!お前なに怒ってんだよ!?』
「――君のそういう鈍感さが腹立たしいんだよ」
『な、何‥‥石田!?おい切んなよ、いし――』


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PM7:30 Rukia&Uryu

「待たせてごめん、朽木さん」
「いや、私も今来たところだ。一護に捕まりでもしたか?」
「電話でね」
「そうか、それはすまなかったな」
「いいよ。ていうか、悪いとも思ってないんだろう?」
「言わねば意味はないだろう?まぁ、あ奴には良い薬ではないか」
「手厳しいね」
「お前は浮かぬ顔だな、石田。罪悪感があるのなら、止めておくか?」
「そうじゃないよ。ただ僕は元々、君ほど黒崎を信用してないんだ」
「まぁ確かに色々と自覚の足らぬ奴ではあるが‥‥お前のそれは期待の裏返しだろう?」
「さあ、どうかな」
「‥‥やはりお前の方がよほど厳しいと思うぞ、私は」
「同情するなら、止めておくかい?」
「たわけた事を言うな!今日は飲むぞ石田!」
「ご一緒するよ。どうせ黒崎が残業切り上げて乱入してくるだろうしね。あいつの奢りで飲み倒そう」
「‥‥‥本気で容赦ないな、お前‥‥」





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イチウリでもイチルキでも、どっちでも可。
以下おまけ。
 
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