奉&頂小説

□みくさんへの相互記念小説(^O^)
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「はぁー」

竹谷は大きなため息をついた。
竹谷には恋仲の人物がいる、それは同学年の尾浜であった。そして、付き合って今月で一年だった。そのために何かしらのプレゼントをするはずだったが、この前の休日に買いにいくのを忘れていたのである。

「勘ちゃん怒るよなぁ…」

竹谷は呟く。もう、買いにいく時間などない。

「どうしよう…」

竹谷が途方にくれていたその時だった。

「竹谷っ!!」
「うぁっ!?」

竹谷が叫ぶと後ろにいる相手の顔を見る。六年生の食満だ。

「何深刻そうな顔してんの?」

食満は呆れた顔をしながら言った。
実は…と話始めると食満は竹谷の話を聞く。全てを話終えると食満は、

「分かった。なら、俺と一緒に小物入れ作ろうぜ?」
「え…」
「俺もさ、ちょうどあげる人がいてよ。だから一緒に作ろうぜ?」
「…先輩…すいません!!恩に着ます!!」

竹谷は食満に頭を下げると、食満は苦笑を浮かべながら竹谷の頭を撫でた。



そして、さっそく小物入れを作る事になった。
「寸法は、俺がきっちりやってやるからな」
食満がそう言うと竹谷は頷いた。


「そう言えば食満先輩って、誰にその小物入れあげるんですか?」
「……それ、聞くか?」
「あ、いえ、嫌なら別に…」
「………し…潮江の馬鹿野郎だよ…畜生」
食満は少し頬染め、竹谷から目を逸らせた。
「え…潮江先輩…ですか?」
竹谷は不思議に思った。あの犬猿の中の潮江に食満がプレゼントなど考えられないからである。
「……俺、アイツと影で付き合っててよ……もう少しで半年なんだよ…だからさ」
食満が歯切れ悪く言う。いわゆる、自分と理由が一緒なのだ。
「なんだ、食満先輩も一緒なんすね」
竹谷は少し笑いながら言うと、食満は少し拗ねたようにこう言う、
「うるせえー!畜生 黙れよ畜生っ!」
「うわっ!!キレないでくださいよ〜!てか、畜生二回も言ってます!!」
「うるせぇっ!!」
なんだかんだ言いつつ手を動かした。

そして、

「こんなんですか?」
「嗚呼。あとは、色塗ってこれはっつければ…」
「はっつけるってそれ、金じゃないッスか!?」
食満の持っている物は金色に光る紙よりも薄い金箔だった。
「あ〜、竹谷。これさ、貰い物で俺がずっと隠し持ってたんだ。内緒にしろよ?」
食満はそう言うと型どった金箔を箱の蓋の表面に張り付けていく。
「よし。こんなもんだろ?」
と食満が呟くと竹谷に2つの箱を渡した。
「わー、スゲー!流石は食満先輩!器用ッスね!」
「まあ、伊達に六年間用具委員やってねぇよ」
と言うと食満は笑った。
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