薄桜鬼

□薄桜鬼第二章〜あなたもですか!?〜
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第二章〜貴方もですか!!〜

千景さんは私の手をひいてぐいぐいと人ごみの中を歩いて行く。

千鶴:(誰かと手をつないで歩くなんて久しぶりだなぁ・・・ふふ)
だけど千景さんは・・・私が後ろにいるのにどんどん歩いていくものだから、ついていくのだけでやっとだ。
でも、握ってる手はとっても暖かくて私の手を優しく包み込んでくれている。それがとっても嬉しすぎて、私はどうしてもそっちばかりに意識してしまいだんだんと恥ずかしくなってきて、自分でもありえないと思うほど顔が赤くなってしまい私はパットと手を離してしまった。
突然手を離された千景さんは少し眉をよせた。私はしまったと思い下を向く・・・すると風間:「おいっ、それで何処に行きたい。」と聞いてくる。
千鶴:「えっ!何処って・・・」あの状況でを抜け出すことに精一杯で私はそこまで考えていなかった。
・・・・どうしよう。千鶴:「えっと・・・・」言葉が途切れてしまった。
二人の間に暫し沈黙が流れた。
シーーーン
千鶴:(いくら何でも気まずいよねぇ・・・この空気なんとかしなきゃ)と思い思い切って千景さんに声をかける。
千鶴:「あのぉ・・・」と恐る恐る千景さんの方に顔を上げる。
風間:「なんだ!!」
千鶴:「土方さんとは何かあったのですか?」
風間:「何もない。」即答
千鶴:「えっ・・・ですよねぇ・・・土方さん何かあったのでしょうか?」と少し心配したそぶりを見せる。
風間:「あやつの考えている事は所詮戯言だ!だが、お前を心配させるとは困った田舎侍だ。」まったくと溜息をつく。
千鶴:「・・・・・。」あぁ〜怒ってるどうしよう。
風間:「フンッだがお前から誘ってもらえるとな!」ニヤリ
千鶴:「・・・あっ私実は屯所にまだお仕事が残っているんです。」さりげなく行って見る。
風間:「ハァーお前はなぜそこまでしてあんなやつらの所に戻りたがる。」
千鶴:「でも早く帰らないと心配かけてしまい、皆さんに迷惑をかけてしまう。」
風間:「お前から誘っといて自分だけ帰るとは都合がよいなっ」
千鶴:「うっ・・・・」そうだよね、自分から誘ったために言い返せない・・・困った。
?:「あれぇ〜千鶴ちゃんじゃなぁ〜い?」
千鶴:「おっ沖田さん!!」驚いて目を開く。
沖田:「どうして千鶴ちゃんがいるのかなぁ〜」
風間:「妻が俺と一緒にいておかしいか?」嘲笑う。
沖田:「うーーん、僕にはそんな風に見えないけど。」
風間:「お前は女心というやつも分らんのか!!」
沖田:「風間だけには言われたくないなぁ〜」
沖田:「まぁ、どう見ても千鶴ちゃんは僕たちがいる屯所に戻りたいはずだと思うよ・・・ネ」と沖田さんは私の方に目を向ける。
千鶴:「コクン、コクン」と頷く。
風間:「何を言ってる。」それを見た千景さんは少し焦りながら言った。
沖田:「うん。だから千鶴ちゃんの変わりに僕が風間と付き合ってあげるよ。」
千鶴:「えっ・・・・」まさかと少し声を大きく言ってしまった。
沖田:「んっ?どうしたの千鶴ちゃん」
千鶴:「なっ・・・何でもないです。」
沖田:「ふぅ〜ん」沖田さんは面白そうに私のほうを見ている。
沖田:「まあいいけど・・・それより風間さっきの話のつ」
これはヤバイと思い私は沖田さんの声を遮った。
千鶴:「あ!そうです。千景さん!私着物を見に行きたかったんです」
風間:「それを早く言わぬか。」風間も千鶴に合わせる。
千鶴:「・・・それじゃあ沖田さん。」千景さんはまた私の右手をとって歩きだす。
だがこれはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
私はこれから起こる事件のことを知るよしもなかった。
〜第三章へ続く〜
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