はらりと落ちる花

□京の呉服屋
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世は徳川の時代。
長く続くこの江戸時代にはたくさんの者が済む。



町人や百姓……そして、武士。



僕、沖田総司も今は『武士』として京都守護職の任に着いている、新選組の一番組組長をしている。





「総司。お前今日非番じゃなかったか?」





今いる場所?
ここは新選組の屯所。
話し掛けてきた土方歳三は新選組の副長で今も眉間にシワを寄せながら縁側を歩いてる。





「えぇ。今から天音さんに会いに行ってきます」

「あぁ。そういや、こないだの礼がまだ出来てなかったな……よろしく言っといてくれ」

「分かりました」





土方さんはそう言って自室に入っていった。
僕は久々の非番を町で過ごそうと、今日は羽織りを脱いである呉服屋へ向かう。





「あ。一くん」





町を歩きだしてすぐ、巡察中の仲間に会った。
新選組三番組組長、斎藤一。
最強の剣客……って名前が相応しいと思う瞬間は、やっぱり刀を握った時かなぁ?





「総司か。確か……今日は非番だったな。いつもの場所か?」

「うん。土方さんにこないだのお礼も頼まれてるし…丁度いいかなって」





お礼に持って行けと土方さんに頼まれた団子を持ち、にっこりと微笑む。
一くんは「そうか」と一言告げると、隊を引き連れて再び巡察を再開した。




 
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