世界が終焉となる時に
□プロローグ
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これは悲しい悲劇の物語。
あるところに、それはそれは可愛らしい少女がいました。
少女は両親に育てられ、幸せに……平和に暮らしていたのです。
しかしある時、少女の両親は連れ去られてしまいました。
両親だけではありません。
少女と『同類』の者は全てです。
少女はひとりぼっちになりました。
そしてその数日後、少女も何者かに連れ去られたのです。
そこから先、少女は記憶がありません。
ただ覚えているのは、いつも誰かに見られているような感覚と、暗く閉ざされた水の中で管に繋がれ、浮かべられていたことだけ。
少女はひどく悲しくなりました。
そして思ったのです。
ここから抜け出して自由になりたいと―――――