短編小説
□だからどうか
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ねぇ、
怖いよ…。
もしもの話だけど、
でも、とてもそれはありえてしまいそうで、
怖くて仕方ないの…。
ねぇ、ティキ…、
大好き。大好きだよ。
私の思いは通じてる？
分かってる？
こんなに好きにさせたんだから責任とってよね。
死んだりしたら、許さないから。
そう、本当に許さないよ。
ティキが死ぬなんて、この世界にあってはいけないんだから。
本当は私をこんなに不安にさせている罪も償ってもらわなきゃならないけど、
それは、この戦いが終わってからにしてあげる。
だから、ね？
どうか、死なないで。
生きていて。
私のために…。
ティキがいなくなったら、私は支えを無くしてしまうから、
壊れてしまうから、
それぐらい愛してるから。
好きって思いは叶わなくても、
ただ見てるだけでも、
ティキが生きていてくれるなら、
私も生きていけるから。
でもティキが死んでしまったら、
それすら叶わないから、
そんな事、絶対に止めて。
でも、もしも、
もしもね、
死ぬしかない状態になるなら、
絶対になっちゃだめだけど、
でもそのときは、
そのときは私をその手で壊してからにして。
生き地獄を味わせないで。
「女は無理しないで綺麗に死ねよ」なんでしょ？
なら殺して。
貴方の手で綺麗に散らせて。
だってだって、
狂うほどに貴方を、愛してしまったから…。
end
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