特別企画作品

□初夜
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今、俺の目の前に一組の布団とその向こう側に此方を向いて正座をするお前の姿がある。

白い寝間着の下にうっすらと浮かぶお前の身体の線を、どう触れてやろうかと考えてはみるが……。



『…………』


『…………』



布団の上をじっと見つめて固まっているお前の様子をもう少し眺めていよう…そう思った時、急にお前が口を開いた。



『あの…風間さん。』



『…………千景だ。』



直ぐ様そう言えば、ハッとした顔をして頬を赤くしていくお前が面白い。



『ち、ち、千景…さん。』



『なんだ?』



何を言うかと思えばーーーー。



『千景さんは…何処で寝るんですか?』



『な…にっ?!』



この女は本気で言っているのか?



『では聞くが…。お前は何処で寝るつもりだ?』



『え?あの、私は此処で……寝るんですよね?』



真剣な表情で答えている…どうやら本気でそう思っているらしい。

面白い女だ。



『呆けた事を言うな。此処は俺の寝所……ならば此処で寝るのは俺であろう。お前が寝るのは…この俺の腕の中ではないのか?』



ニヤリと笑って俺がそう言えば、先程よりも更に頬を赤くし狼狽える姿がまた面白い。

この期に及んで覚悟が出来ていないのか?



『えっ?あの…いや、えっ??』



はぁ…

つい先程夫婦の盃を交わした者とは思えんな。



『お前は我が妻になったのではないのか?』



俺が目の前の布団の上に足を踏み出せば、お前は咄嗟に身体を後退させる。

だがそう簡単に逃がす訳にはいかぬ。

此れまで一体どれだけお前を待ったと思っているのだ。
これ以上は許さんぞ。

直ぐに手を伸ばしお前の腰に腕を回して引き寄せると、俺の胸を両手で押さえそれ以上身体が密着せぬよう力を入れているお前だが…



『夫婦となったのだ。いい加減覚悟を決めろ。』



耳元で小さく囁いてから首筋に俺の印をきつく付けると、一瞬お前の両手から力が抜ける。

その両手を一括りにしてお前の頭上に上げると、潤んだお前の黒い瞳が俺の瞳を真っ直ぐに見つめてきた。



『覚悟は…出来てるつもりです。でも、あの…初めて、なんです。』



そんな事は聞かずとも分かっている。



『何もする必要はない。全身でこの俺を感じていれば良い…』



お前の両手を頭上に上げたまま、お前の腰から腕を離し腰紐をスルリと解いた。

そして合わせてある襟元から手を差し入れ、胸の膨らみの上から脇を通り背中へと手を回す。

そこから一度に白い布切れを剥ぎ取れば、うっすらと汗をかいたお前の白い肌が露になった。



『此処にはまだ誰も触れていないのだな?』



俺のその問いに黙って頷くお前の仕草を見た俺は、自分の下半身へ急激に熱が集まっていったのを感じ、そのままお前を後ろへ倒す。



そこで一括りにしていたお前の両手を解放し、離した自分の手をお前の頬へと添えた。



『存分に愛でてやる。』



そう言い放ちお前の唇へと吸い付いた。

啄むように柔らかいお前の唇を堪能し、そして自分の頭を移動させていく。
首筋へ再び俺の印をきつく付けると『ンッ…』と声を漏らしたお前。

更に下へと移動し二つの膨らみを確かめるように俺の両手で揉みしだけば、その先端は上を向き出す。

そこをこりっと摘まんで舌先でコロコロと転がせば、あっという間に固くなり息遣いが荒くなってきたお前に、良いものをくれてやろう。



ピチャッーーーー



早速湿り出したお前の秘処に顔を埋めれば、生娘とは思えない程の愛液を垂らしている。

全身でこの俺を感じている証拠か。

可愛い奴だ。



『声を出せば…天霧や不知火に聞こえるぞ。』



ぷっくりと膨らみ出した蕾を舌先でピチャピチャと舐め上げながら、指先をツプリと差し込んだ途端その中で俺の指を奥へと誘い込むように収縮を繰り返すお前の中。

中で指をグリグリと動かしてやると自分の両手で口を押さえ、声を出さぬよう必死になっているお前に、今度は良い事を教えてやろう。



その両手を俺の両手で口から離しお前の顔の両側で押さえつけ、俺の熱くなっている此を直ぐにでも挿入出来るよう入り口に宛がった。



『先程のは冗談だ。人払いは既にしてある。存分に啼け…』



そう言い終え、お前の中に俺の其をぐっと進めればさっきの指先を入れた時のように、きつく収縮を繰り返しながら色気のある顔で俺を見つめてくる。



『ぁあッ……ハァ…ん…』



ゆっくりと腰の動きを細かく刻んでいけば、どんどん奥へと俺を招き入れていくお前の此処に俺の全てを吐き出してやろう。



最奥だろうと思う其処へと辿り着き、突き上げるようにお前の其処を目掛け腰を動かしながら、お前の喘ぐ顔を堪能させてもらう。



くっ……

こんな顔をするとは……

俺の目に狂いはなかったな。



額に汗をかきながら『アン、アン…』と声を漏らし、俺を全身で感じているお前が愛しい…。



『んアッ…やッ…ぁああッ!!!』



一層俺の其が硬く熱くなり、奥を突いた途端に俺のをきゅうっと締め付けたお前は一度目の絶頂を味わったようだ。

だが、この俺を何年も待たせたのだ……これで済むと思うな。

これからじっくり俺の味も味わっていってもらうぞ。



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