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小説、お花見ネタで次のページに続きます。




《花より千鶴》

新年を迎え、雪がすっかり溶けた。
雪景色とはうって変わり、薄紅色の花びらが舞う。
屯所にある桜の木は、ほぼ満開だ。

「今年も立派に咲いたものだな。」

「だよね。そろそろ、あの時期なんじゃない?」

「あの時期?」

暇を持て余している幹部のところへ(仕事をさぼったわけでは…)千鶴が気を利かせて茶を運んでくる。
なんとなく聞き流していた会話の中に不審な点を見つけて問い返した。

「桜が満開なんだよ?ある程度、予想はつくでしょ。」

「何でしょう?
…そういえば、この時期になって来ると洗濯物を干すのも大変なんですよね。
冬と違ってすぐに乾いてくれるのはいいんですけど、どうも花粉がついてしまって…。」

「千鶴ちゃん…。」

「雪村…。」

「はい?」

普通、桜が満開と言えばあれしかないだろう。
むさくるしい男所帯にいるせいか…もしくは、千鶴のもとものと本質なのか。

「「はぁ…。」」

「なっ何で二人して溜息つくんですかぁ!」

「いや、雪村本当に見当がつかないのか?」

「えーっと、他には…あぁ、旬の野菜っておいしいんですけどやっぱり高くて手に入れにくい…。」

「千鶴ちゃん、ごめん、僕が悪かった。」

「えぇっ!」

さすがの斎藤も頬を引きつらせ、沖田もお手上げだと言わんばかりに千鶴の言葉をさえぎった。

「お花見だよ、お・は・な・み。」

「あぁ、お花見ですか。」

「うん…なんで見当つかないかな…。」

ぽんっと手を叩く千鶴にまたも溜息をつく斎藤と沖田。

「そうですねー…。毎年、父様は忙しそうにしていましたし、お花見なんてやりたくてもできなかったものですから。」

「うーん、今年はできるのかな?」

「さぁな、土方さんに聞いてみるしかないだろう。」

「沖田さん、お花見やりたいんですか?」

いつも、こういった行事なら新八や平助が張り切っていそうなのだが。

「せっかくだしやりたくない?それに、やるとなったら千鶴ちゃんのおいしい手料理いっぱい食べられるでしょ?」

「でも、私の手料理なんかより料亭とかに頼んだ方がいいのでは…。」

「雪村の手料理にかなうほどの料亭などない。」

「ほら、一君だってそういってるじゃない。よろしくね、千鶴ちゃん。」

「はい!もし、できるのであれば喜んでやらせていただきます!」

沖田が面倒くさがったので斎藤が土方に訊きに行くと軽く承諾してくれた。
どうやら、土方もやろうとは思っていたらしい。
千鶴が、料理を作り事に関しても「千鶴がいいなら」といって了解してくれた。
それを聞いた平助や新八は飛んで喜んだという。


つづく⇒


お花見ネタ。
これから皆さん総出演でいきたいと思います。(幹部など)
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